4月29日の本欄で報告の通り私は先週、東北・中部3県4か所で地元9条の会主催の講演を行った。

その中で山形県の「米沢9条の会」が素晴らしい活動を実践しているのを知った。

私はこれこそウクライナ戦争の惨劇を目の当たりにして中央の9条の会が音頭を取り全国の9条の会が協同歩調をとって全国的に実施すべき活動ではないかと思った。

それは「ウクライナ戦争停戦のための仲介をお願いする嘆願書」を東京のバチカン大使館を通じてフランシスコ・ローマ教皇に届けようというものだ。

私も知らなかったが米沢は2008年、長崎で先代 ベネデイクト 16世により「ペトロ岐部と187殉教者の列福式」の際に、福者に列せられた53人の殉教の地と決定されたとのこと。

(編者註:1629年1月、1歳から17歳の14人を含む上杉家家臣を中心に53人が殉教)

―以下同会の趣旨説明、嘆願書などを抜粋して引用―

「私達米沢9条の会は日本国憲法第9条の戦争の放棄の考えこそ、世界平和のために必要と信じ政府に憲法遵守を働きかけ、世界に広めるための活動を行なってきました。

 しかし今、ウクライナ戦争の惨劇を毎日目の前にしながら、

私達はやり場のない悲しみと混乱の中にいます。

一刻も早く、この戦争を終息させたい気持ちで一杯です。」

「私達はこの戦争を停止させる努力をしていますが、残念ながら現在のところ日本国政府に、停戦のための仲介の努力が見えません。

 燃え盛っている火事を目の前にした時、真っ先にやるべきことは消火であり、その中に取り残されている人達の救出です。

火事の原因の追求や、責任者の詮索は消火後で良いはずです。

 戦争の炎を煽るものは“憎しみ”です。それを鎮めるべき水は“許し”ではないでしょうか。

両国の指導者に、この“許し”を説くことのできるのは、ローマ教皇しかおられません。

どうかウクライナとロシアの戦争の停戦のための仲介をお願いします。

地球や命の絶滅を救う道は、人類の道徳心の向上しかありません。

道徳の指導者であられるフランシスコ教皇のお力を私達は信じてお願いいたします。

米沢 憲法9条の会」

―以上、抜粋引用終わりー

憲法第9条は条文の字句を護りさえすればいいというものではない。

9条の理念を体現して戦争を無きものにするための活動を実践しない護憲運動は真の護憲運動ではない。

2022年5月3日 憲法記念日,そしてこのピースアゴラのホームページ開設1周年記念日に新たな覚悟で 記 

お知らせ

5月1日付の東京新聞朝刊に添付の本書広告を載せましたのでご参考までご覧ください。本日の憲法記念日に本書はアマゾンン平和運動部門でベストセラーになりました。

\この記事が気に入ったらぜひSNSでシェアしてください!いいねボタンも押して頂けるとうれしいです!/