本日は元東芝原発技術者の小倉志郎さんの担当です

―以下小倉さんの寄稿文の引用―

 ウクライナ戦争では攻め込んで来たロシア軍に対してウクライナはアメリカやNATOから供給された膨大な量の武器・弾薬を使って反撃を続けている。

しかしウクライナ軍が自国民の命と暮らしを守ることができていないことは一目瞭然だ。

にもかかわらず、自民・公明政府はウクライナ戦争を観て「日本も軍備を倍増しなければならない」などと主張し始めた。

日本の領土内で戦闘が始まったら自衛隊だろうが米軍だろうが国民を守れないことはウクライナと同じだ。

この点で既にこの自衛論は破綻している。

 その上に、日本の原発を武力攻撃から守ることは不可能と政府自ら認めている。

私に言わせれば東日本は3・11フクシマ事故で「壊滅的」被害を受けた。

もしも関西方面でもう1基の原発が同様の事故を起こせば、日本の東西の広い地域が放射能に汚染される。

子どもを安全に産み育てることができなくなり、日本は滅びるだろう。

これを防ぐために軍備はまったく役に立たない。

3・11フクシマ事故の際、福島県沖を航行中だった米海軍の原子力空母ロナルド・レーガンは原発から流れてきた放射能を含む空気の塊に対してただ逃げることしかできなかった。

それでも乗務員の多数が被ばくにより被害を受けた。

原発の存在を無視している点においても政府の自衛論は破綻している。

 以上を考えれば政府の自衛論は「支離滅裂」だ。

政府の自衛論は国民や原発の存在を無視した単なる「戦争ゲーム」でしかない。

こんな自衛論に決して騙されてはいけない。

2022年5月28日 記 小倉志郎

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