本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです
―以下小倉さんの寄稿文の引用―
私たちの社会で護りたいものはいろいろあるが、他のものは捨てても、これだけは絶対に護らねばならないものがある。
それは私たちの「命と暮らし」である。
決して、国境や政府ではない。
極端な言い方をすれば、国民を弾圧するような政府なら別の政府に取って代わられても良い。
国境線がどこに引かれようと「命と暮らし」が護られるなら良い。
歴史を遡ってみれば、数百年前までは今のような国境線だらけの地図など無かった。
大航海時代から帝国主義時代にヨーロッパの列強が地球上で「陣取り合戦」のようにして勝手に国境線を引いてしまったのだ。
そんな国境線の位置の解釈をめぐって争ったり、あるいは、国境線を越えたの越えないのと争ったりしている。
それが外交交渉の段階で済めば良いが戦争の原因にまでなっている。
「命と暮らし」という価値を最も大事なものという目で見れば、人類は既に「進歩」の時代を過ぎて「退化」の時代に入ってしまった。
「命と暮らし」とは今生きている私たちだけのものではない。
これから生まれてくる私たちの子々孫々の「命と暮らし」も含んでいる。
北米の先住民の人々はなんと「七代先の子孫」の幸せまで考えて自分たちの生き方を決めていたそうだ。
昔の人々は「絶対に護らねばならないもの」をしっかりとわかっていた。
「自衛」と称して戦争をしている現代の人間はそれを忘れてしまっている。
2022年5月30日 記 小倉志郎
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