本日は元東芝原発技術者の小倉志郎さんが担当します

―以下小倉さんの寄稿文の引用―

 今、別に戦争などしていないある国が日本を攻めてくるかもしれないから「軍備が必要だ」とか「軍備を増強すべきだ」と言う人が少なからずいる。

そういう人はその国が将来「敵」になる可能性があるので、今のところ「仮想敵国」として置こうというのだろう。

例えば、相手国が中国だとしたら、中国は「仮想敵国」だろうか?

日中間では貿易は盛んだし、新型コロナウィルス騒動の前は観光やビジネス関係の人的交流も盛んだった。

数年前、私の趣味の尺八の発表会に参加のために北海道を訪れた際には至る所で中国人観光客に出会った。

中国人には日本観光が大人気だそうだ。

年金生活者の私にとって、価格の安い中国製の生活用品や電化製品でとても助かっている。

「日本の尖閣諸島の周辺領海に中国船が頻繁に侵入している。

いつか占領されるかもしれない」と中国の脅威を煽る人がいる。

しかし、尖閣諸島の領有権問題は日中間で主張が分かれており決着がついていないだけであり、この無人島の領有問題で武力衝突していないし、する必要もない。

 国と国との関係の良し悪しは一方の国で決まるのではなく、良くなるも悪くなるのも両国の態度によって変化するものだ。

相手国を「仮想敵国」と見なせば関係は悪くなるし、相手国を「仮想友好国」と見なせば良くなる。

将来戦争をしたくないのならば、相手国を「仮想友好国」と見なした方が良いに決まっている。

2022年6月16日 記 小倉志郎

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