本日も引き続き元東芝原発技術者の小倉志郎さんの担当です
―以下小倉さんの寄稿文の引用―
「中国が軍艦を新たに建造した」「北朝鮮がミサイルを発射した」「ロシアの戦闘機が領空に近づいた」などのメディアの報道を観て、それぞれの国が日本にとって「脅威」だと騒ぎ立てる人々がいる。
そして「万一攻められた時のために日本は強力な軍備を持つべきだ」と。
他の国が日本に攻めてくる場合、攻める「動機」あるいは「大義名分」が必要だが、今の日本に対してそんな「動機」や「大義名分」など彼の国々が持てる訳がないと私は思っている。
だから、私は「脅威」など無いとも思っている。
そこで、百歩譲って、彼の国々が日本にとって「脅威」だと想定することとしよう。
では、なぜ彼の国々は日本に対して「脅威」となるような行動を取るのであろうか?
予算規模で世界第4位になる軍備=自衛隊=を日本が持っていること、および、世界第1位の軍備を持つアメリカの軍事基地が日本中にあることなどを見れば、日本こそが彼の国々にとっての「脅威」であることは向こうの立場になってみれば容易に想像できる。
すなわち、こちらが「脅威」になるから、それに対抗してあちらも「脅威」になる。
これは「悪循環」そのもので、どちらにとっても得にならない。
だったら、「脅威」を無くすには、この「悪循環」を断ち切れば良いのだから、やるべきことは軍備の増強ではなく軍縮であり、究極の軍縮は「非武装」である。
相手に「脅威」にならず、相手に「動機」も「大義名分」も与えなければ攻められることも無いのだ。
「非武装」くらい効果的で安価な自衛策は無い。
2022年6月17日 記 小倉志郎
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