安倍元首相銃撃は突然のことでもありご本人はさぞ想定外であり無念であったろう。

私人としての安倍氏は愛すべき人柄の持ち主だったようで大変お気の毒だ。

しかし公人、政治家としての安倍氏は戦後レジームを否定する時代逆行人物としか見えなかった。

今回の銃撃事件に関するアメリカのテレビ報道は彼のことを「日本を軍隊を持つ普通の国にする強い信念の持主」と表現していた。

安倍元首相ばかりでなく改憲派の考えは普通の国は軍隊を持って当たり前。

“日本の独立・主権を護るための防衛であれば殺人・破壊も正当化できる”とする考えだ。

確かに国家の独立、主権、領土を護るのは正義の実践だろう。

正義のためなら軍隊が必要で殺人破壊も正当化できると自衛隊の守備範囲を極端に進めたのが安倍元首相だ。

母親の統一教会信仰のために自分の生活を破壊された容疑者の立場から見れば自分の母親を狂わせた統一教会,そんな宗教団体の支援を受けて首相に上り詰めた安倍元首相を成敗するのも正義の実践だろう。

正義は無数にあり立場により皆異なる。

この社会にあって良い殺人、悪い殺人などない。

殺人破壊行為は防衛のための戦争であっても死刑制度であっても絶対に肯定できない。

安倍元首相の死を受けて世界の首脳が弔意を表したから国葬、というがそれは外交儀礼に過ぎない。

55年前に行われた吉田茂元首相の国葬以来という国葬だが、吉田元首相と安倍元首相ではレベルが違い過ぎる。

そんなに丁重に葬儀をおこないたければ「日本会議」「統一教会」「創価学会」「神道政治連盟」「靖国神社参拝国会議員団」その他「与野党の改憲派」を主催者にして会費制で行えばよい。

「桜を見る会」は公選法違反の安倍元首相個人の選挙活動だった。

今度は国葬を催行し国税を使って改憲派や軍備拡張推進派の歓心を買おうとでもするのか。

良識ある野党なら反対すべきであろう。

2022年7月16日 記(in New York)

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