本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです
―以下小倉さんの寄稿文の引用―
参議院選挙投票日の2日前、7月8日に奈良県で候補者の応援演説中だった安倍晋三元総理大臣が銃撃されて死亡した。
白昼、公衆の面前でVIPが暗殺されたのだから、その事件に関して大手マスメディアからSNSまで含めた「情報空間」を様々なニュースや解説が飛び交っている。
しかし、1週間経った今も、事件の全貌は見えて来ない。
そんな中の7月14日夜の記者会見で岸田首相が安倍元首相の葬儀をこの秋に「国葬」として行うと表明した。
表明からまだ2日しか経っていないが、案の定「国葬反対」の声が様々な人々から一斉に上り始めた。
「国葬反対」のネット上の署名運動も始まり、既に数万人が署名し、今月中には数十万人に達するのは間違いなさそうだ。
首相の座にいる時に、教育基本法の改悪、集団的自衛権是認の安保法制強行制定、モリ・カケ問題の公文書改ざん、経済格差拡大、などなど数えきれないほどの悪政を行った人物の「国葬」をするなど、「社会通念」に反することは明らかだ。
政権を握る自民党と言う国会内の大勢力にはこれが通じない。
飛行機を乗っ取られると「ハイジャック」、船を乗っ取られると「シージャック」と呼ばれる。
それぞれ運航する乗り物の運転席をテロリストなどに占拠されてしまい、乗客が危険に晒される事件になる。
今の日本を巨大な乗り物に喩えるならば、日本全体が異質な価値観を持つ集団によって乗っ取られている状態だ。
今回の事件で浮かび上がってきた「自民党と統一教会の深いつながり」こそが「社会通念」が通じない理由であろう。
2022年7月17日 記 小倉志郎
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