本日は小倉志郎さんが担当します

―以下小倉さんの寄稿文の引用―

 歴史を遡れば、人々の言論について、今ではとても考えられない恐ろしい状況が世界中ににあった。

ナポリ王国(現在のイタリア)に生まれたジョルダーノ・ブルーノ(1548~1600)は、コペルニクスが死んだ5年後に生まれて、地動説の存在を知って,それをさらに独自の宇宙観に発展させ、地動説を曲げなかった。

結果としてローマの異端審問所の審問にかかり、1600年2月17日、火刑で処刑されてしまった。

今から400年以上も昔の話だ。

 一方、日本では、小林多喜二(1903.10.13~1933.02.20)は農民・漁民・労働者たちの悲惨な生活をリアルに描いた小説をいくつも書き、資本主義社会の不条理を国民に伝えようとした。

その結果、特別高等警察から徹底的に追跡され、1933年2月20日警察のスパイに密告されて逮捕され、その日の夜、拘留されていた築地警察署内において、刑事たちによる拷問の末に殺されてしまった。

死因は「心臓麻痺」、即ち、「病死」とされている。今からわずか88年余り前のことである。

 さて、今の日本ではどうであろうか?

憲法第21条に「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。」と明記されている。

こんなすばらしい憲法が今から75年も前に施行されている。

たとえ「非武装中立」を主張しようが、逮捕されたり、殺されたりすることはない。

「そんなのは理想論だ」と白い目で見られようが、「非武装中立」が正しいことが世界で認められるのは地動説と同様に時間の問題だ。

2022年9月14日 記 小倉志郎

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