17日のNHK日曜討論で「エネルギー政策を問う」と題して原発再稼働、最長60年の原発運転期間のさらなる延長などをテーマに西村経産大臣と有識者の4人が論議した。

西村は電力の安価な安定供給と脱炭素を両立させるには原発の再稼働と運転期限延長しかないと言う。

唯一の女性出席者、竹内純子国際環境経済研究所理事まで西村に同調して日本が経済の低迷から脱するには原発推進は不可欠と発言。

対する経産省の審議会委員も務めた松久保肇氏が委員21人のうち原発慎重派はわずか2名、最初から原発推進ありきの委員構成だと指摘。

西村は理由にならない理由で弁解。

原発は事故を起こさなくても末代に放射能汚染を残す超危険施設であり即刻廃炉にすべきだ。

経済の低迷から脱するためと言うが経済成長こそが炭素を排出し環境を破壊し続けてきた張本人だ。

1980年代日本はじめ欧米は中国に自国内の工場を移すことで公害を中国に押し付けた。

金融・経済界の端くれにいた私は断言する。

電力需要のひっ迫と原発乱立の原因は経済成長至上主義と決まり文句の「経済成長無くして分配無し」だった。

真実は「財貨は奪い合えば足りず、分かち合えば余る」であり分配はいつでもできる。

経済大国に成長した日本にもはや経済成長は不要だ。

経済成長は地球資源の食いつぶしと炭素排出など環境破壊により成り立つ。

竹内女史がウクライナなどによる価格高騰は2030年まで続くので原発は必要と言うのを聞いて呆れた。

8年は電力の再生可能エネルギー比率大幅アップに十分な期間だ。

商品使い捨ての風潮は日本古来の美徳「勿体ない」を忘れさせる自民党と財界による経済成長戦略の罠(わな)だ(自戒を込めて)。

同じ道路の掘り返し、200年使えるビルの解体・建て替えなどなど。

節電、再生可能エネルギー(地熱、蓄電池)開発に本気で取り組めば原発に頼る必要は全くない。

自民党は税金を使いテレビ、電車の車内広告などでトリチューム海洋放出の安全性を宣伝している。

本欄執筆の小倉さんによれば全くの嘘ッパチだ。

気候変動、地球環境破壊の根本原因は経済成長至上主義と戦争だ。

戦争による国土・建造物破壊は二重三重に環境を破壊し炭素を排出する。(政治家の敬称略)

2022年12月22日 記

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