―以下本日担当の小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 Dirty Bomb(汚す爆弾)の恐ろしさはこれまでに述べただけではない。

高々100年程度の人間の寿命と比較するなら、その被害は「半永久的」に続くからだ。

環境に放出された各種の放射性物質の微粒子は人間の五感で捉えることはできない。

当然目には見えない。

そんな放射性物質を環境から回収することは不可能だ。

しかも、紫外線による分解作用や酸素による酸化作用という自然環境が持っている自浄作用で放射能を除去することもできない。

 3・11フクシマ原発事故は武力攻撃によらずに起きた災害だが、日本が戦争に巻き込まれて武力攻撃によって、原発の内部に溜まっている膨大な量の放射性物質が環境に漏れれば、まったく同様の被害が生まれる。

言わば、日本は自国領土内にDirty Bombを落としてしまったようなものだ。

事故発生直後に内閣官房長官がしきりに「ただちに健康に影響はない」とテレビで発言をしていたが、それはウソではない。

しかし、発言はしていないが、たとえ低レベルであれ、放射能汚染地域で生活をすれば、「内部被ばく」により、じわじわと健康を侵されることは確かだ。

被ばくについてはこれ以下なら影響がないという「閾値」が無いからだ。

その被ばくによる被害は子々孫々まで半永久的に及ぶのだ。

そのような破滅的被害が生まれる可能性のある戦争は絶対にしてはならない。

2022年12月25日 記 小倉志郎

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