年齢のせいかもしれないが最近の紅白歌合戦は騒がしいだけで観る気にもならない。

NHKは50年前との正確な比較はできないが社会性のあるドキュメンタリーや報道番組が大変少なくなったと思う。

そんな中で昨日の午後、正月番組として流されたBS1のNHKスペシャル「戦後ゼロ年 東京ブラックホール」の再放送は良かった。

番組は戦後の焼け野原、廃墟で暮らす住宅難、食糧難の人々、戦災孤児や傷痍軍人の映像を通じて戦後の国民がどれだけ不自由な生活を強いられたか、

そんな国民の窮乏生活をよそに一部の旧軍人や政治家、資本家の豊かな暮らし、帝国陸海軍や外務省が国民生活を圧迫しながら行った軍需物資の隠匿(現在価値で数兆円)と横流し、40万人の進駐軍のため公費による売春施設(特殊慰安施設RAAを銀座に)建設

などを映し出している。

皆さん、戦争とは国家が専守防衛組織と称する軍隊を使って始め、その被害を国民と戦場の兵士(庶民)に押し付け上層部は無傷でいる戦い、である。

「軍隊があれば抑止力となって戦争は起こらないから安心」は全くの空想、大嘘であることを多くの人々の共通認識にせねばならない。

戦前の日本には強力な陸海軍があったが抑止力になるどころか戦争の原因を作り国民をどん底に突き落とした。

日本は間もなく憲法第9条を持ちながら世界第3位の軍事大国になる。

戦前を圧倒的に上回る軍事力の自衛隊を持ちこれを充実させることの結果どうなるか?

戦争を抑止するどころか残酷な被害を国民にもたらすことを番組が映像で見せてくれている。

しかし諦めずに岸田内閣の政策を変えさせる方法はいくらでもある。

一人デモなり護憲学習会なり様々な方法で私たちの父祖が体験した戦争の悪夢を2度と繰り返さないためには9条の非戦・非武装を文字通り政府に護らせるしかないこと、自衛隊・米軍は不要悪であることを国民世論にすることだ。

そして次の総選挙で「今よりまし」な護憲政党を改憲派と互角の議席に飛躍させることだ。

2023年1月3日記

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