―以下本日担当の小倉志郎さんの寄稿文引用―
「知己(ちき)」と書くと、自分のことを良く知ってくれている親友のことだが「己を知る」とは「自分のことを自分が知る」ということで意味が全く違う。
「自分のことは当の自分が一番良く知っているのは当たり前だ」と言いたいところだが、実は、「自分のことを一番知らないのが当の自分だ」と言うのが当たりだ。
本当は「自分のことを良く知っているのは、外から自分を観察できる他人」である。
個人の場合がそうであるように、集団にも同じことが言えて、日本社会のことを一番知らないのは日本人なのだ。
1995年3月にサリン事件を起こしたオーム真理教教団は「集団的狂気」と評された。
しかし、同教団の教祖を始めとして信者たちは自分たちが「集団的狂気」だとは認識していなかった。
その頃、私が連想したのは、第二次世界大戦中の日本人は天皇を始めとして同じように「集団的狂気」だったに違いないということだった。
誰が考えても勝てる可能性がないアメリカに先制攻撃をしかけたのだから。
では、今の日本社会を見てみよう。
膨大な量の放射能を溜め込んだ原発を50基以上も海岸線に並べていて、戦争を始めたら日本が滅亡する可能性が大なのに軍備を増強して戦争の準備をするとは「集団的狂気」そのものだ。
日本の滅亡を防ぐためには日本人が早く「己を知る」ことが必要だ。
2023年2月25日 記
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