ノーベル文学賞を受賞した大江健三郎さんが先日88歳で亡くなった。
私は10年以上前に松山市から高知市に抜ける山道をマイクロバスで走ったことがある。
桂米丸さんの落語独演会(宝くじ公演)に同行して愛媛県の奥地に行くためだった。
その日の米丸師匠の落語のネタがメッチャ面白く(急に若者コトバ)私は東日本大震災後の東北慰問公演「出前音学会ー音楽を楽しみ平和を学ぶ会ー」(震災後の6年間120カ所で実施)で何度か使わせてもらったので忘れられない。
バスの同乗者から、この愛媛県の奥深い山村で大江健三郎さんが生まれ育ったと聞いた。
松山市から一番遠い都市は何処かと聞かれ、北海道か沖縄?、と答えたら高知市だと言われた。
陸路で奥深い山道を越えてしか行けない高知市は飛行機で行ける沖縄や北海道よりもずっと遠いと。
そんな山村で生まれた護憲派大江さんの若き日の著作「沖縄ノート」に沖縄の慶良間諸島で起こった集団自決が書かれている。
3月26日は座間味島、渡嘉敷島で集団自決があってから丁度78年目だ。
―以下沖縄ノートの引用―
700人を超える老幼者の集団自決は,上地一史著「沖縄戦史」の端的に語る所によれば、生き延びようとする本土からの日本人の軍隊の ≪部隊は、これから米軍を迎えうち長期戦に入る。したがって住民は、部隊の行動をさまたげないために、又食料を部隊に提供するため、潔く自決せよ≫
と言う命令に発するとされている。
ー引用おわりー
戦争も知らずに威勢よく自衛隊をもっと強くするという岸田さん、浜田さん、ほか政治家や改憲派の皆さん、
戦争とは常にこういうものだ。
米軍は日本を守るために駐留し自衛隊は国民の命を守るために頑張っていると国民の多くが信じ込まされている。
しかしいざ戦争になれば結局無辜の民を真っ先に犠牲にして生き延びようとするのが軍隊(米軍・自衛隊)である。
国の独立と領土を守るためには国民の犠牲などいとわない。
2023年3月28日 記
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