―以下本日担当の小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 半年前に「犬も歩けば棒に当たる」と題して書いたが、その続きだ。

数日前、買い物を終えて、横浜駅西口のバス停で並んでいたら、前にいた白髪のすらりとした老婦人が私の吊るしているプラカード(実物は白い布製)を見て「一人でやっているのですか?」と質問をした。

「ええ、毎日一人でやっています」と答えると「団体でやっているのじゃないのですか」と妙に納得した風な様子だった。

しばらくして、私の方を振り向いて「私にはできないけど、少しですが、頑張ってください」と折りたたんだ千円札を一枚カンパしてくれた。

「チラシ作りに助かります」と有難くいただくことにした。

先月には横浜で東海道線に乗ったら、次の川崎から乗ってきた中年の男性が私の真ん前に立って話しかけてきて、東京駅で共に降りるまで対話を続けた。

彼は「原発は反対だが、核融合は賛成だ」と。

昨年末には夜遅く横浜駅で降りたら、若いサラリーマン風の男性が「おじさんは自衛隊をどう思いますか?ぜひ、聴きたい」と話しかけてきた。

来月に満82歳になる私のような老人がたった一人でプラカードを吊るしているのを見ると、怖がらずに関心のある人は話しかけてくれるのだろう。

同志仲間で「勉強会」と称して話し合う時に「我々と異なる考えの人と話す機会が無い」ことが問題になるが、街に出て一人デモをすると未知の人と話す機会が持てる。

私が一人デモを止められないわけである。

2023年4月16日 記

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