―以下本日担当の小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 原発立地の県や市町村の首長選挙において、「原発に関しては安全性を最優先に考える」などと言って立候補する候補者がいる。

いざ当選すると、「国が審査の結果、合格と判定したので再稼働を認める」と。

このように立候補時に原発再稼働への自らの判断を明言しないで選挙戦を闘うことを「争点ぼかし」と脱原発派は批判している。

しかし、相手側は選挙に勝つために意識的に「争点ぼかし」をしているのだから、そんな批判は覚悟の上で何の痛痒も感じない。

こういう候補者に投票した原発反対の有権者はがっかりするが、後の祭りだ。

 護憲派の人々と話す時に「憲法第9条を守りたいなら、なぜ非武装を達成しようとアピールしないのか?」と問うと、「非武装を唱えると我が組織をまとめることができない」などと言う。

即ち、憲法第9条を守ろうと訴えながら、その核心である非武装を目標とすることを公言しようとしない護憲派がいるのだ。

これも一種の「争点ぼかし」だ。

つまり、護憲派の中で、9条の文言通り非武装を目指す人たちと文言は変えるのに反対だが、専守防衛の武力を持つことを良しとする人たちの間で徹底的に議論をすることを避けようとするのだ。

 どちらにしても、「争点ぼかし」は、相手に対して自らの主張をわかり易く説明できる自信が無い証拠だ。

もし、自信があるのなら「争点ぼかし」などせずに選挙をするなり、議論をすべきだ。

2023年5月8日 記

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