―以下本日担当の小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 平和が続いている状態から、戦争が始まるきっかけは、何らかの理由の下に当事国が戦闘を開始する意思を持つことだ。

しかし、一度始まった戦争は単純な意思のみでは止まらない。

当事国の少なくともどちらか一方が戦闘能力を失い、戦争続行ができなくなって終わるのが歴史的な事実だ。

それは当事国が2つの場合だが、世界大戦のように戦う両軍がそれぞれ複数の国で構成されている場合は、もっと複雑で、戦争がいつ、どのように終わるかなど誰にも予想ができないし、公式論など通用しない。

いずれにしても、一度始まってしまった戦争を途中で確実に停止させることができるブレーキなどこの世界には用意されていないのだ。

形式的には2か国間の戦争であるウクライナ戦争も昨年の2月24日に始まって、既に1年3か月になろうとしているが、今もっていつ終わるか不明だ。

しかも、この戦争は実質的にはロシア対[ウクライナ+NATO諸国]の戦争であり、戦場がウクライナでもウクライナだけの意思では止められないのだから厄介だ。

戦争が続いている現在、兵士のみならず市民の犠牲者も増え続けている。

人々が生活するために必須の住宅・環境・社会システムの破壊も進みつつある。

自動車の場合、誰がブレーキの無い車に乗るだろうか。

誰も乗りはしない。

戦争も同じだ。

ブレーキが付いていないのだから、どんなにもっともらしい理由があろうと戦争を始めてはいけない。

2023年5月22日 記

\この記事が気に入ったらぜひSNSでシェアしてください!いいねボタンも押して頂けるとうれしいです!/