―以下本日担当の小倉志郎さんの寄稿文の引用―
「殴られたら、殴り返すのは当然だ」とか「攻められたら、自衛のために反撃するのは当然だ」という風潮が昨年2月のウクライナ戦争勃発以来日本国内で高まっている。
世論調査の正確さは不明だが、岸田内閣の軍事予算倍増と言う方針に賛成する世論が50%を超えている。
欧米側のメディア情報に偏重している日本においてすら、ウクライナの現地の悲惨さは十分にわかるはずだが、「自衛のためなら戦争もやむを得ない」という心理が私には理解できない。
私の想像だが、「自衛のため」という大義名分があれば、どんなに大きな犠牲があろうとやるべきという考えか、あるいは、自衛戦争に伴う犠牲がどんなものかをイメージすることができないのか、そのどちらかだろう。
そのいずれにせよ、一度戦争が起きてしまえば、大義名分が有ろうが無かろうが一般国民の被害に変わりはない。
砲弾・ミサイルの直撃による死傷のみならず、インフラストラクチャーの破壊により、生物として生き延びるための基盤すら失う。
自分が生物として生き延びたい、さらに、生物として子孫を無事に産み育てたいと望むのなら、仮に外国軍に占領されたとしても、戦争は絶対に避けねばならない。
それを実現する確実でお金のかからない方法が既にある。
「非武装」、即ち憲法第9条を厳密にまもるだけで良いのだ。
2023年6月11日 記
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