―以下本日担当小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 先日、私が所属するコスタリカに学ぶ会の会議の中で「『軍備があると何となく安心する』と言う人がいる」と言う話を聞いた。

私自身も「原発を並べていて戦争すれば原発から漏れる放射性物質で環境が汚染して日本は亡びるから戦争はできない。

だから戦争のための軍備は持つ必要はない」と説明すると、「理屈はその通りだが、自衛隊があった方が安心だ」という答えを聞いたことがある。

これも「何となく」そう思う例だろう。

なぜ安心なのか、本人も理由はわからないのだ。

こういう人にはいくら理路整然と非武装が良いことを説いても無駄だ。

理屈によるのではなく、別の方法を考えた方がよい。

すなわち、逆に「何となく非武装の方が安心できる」と言う印象を与えることだ。

何十年と続けられている護憲運動が時間を経るにつれて改憲派に対して劣勢になったのはこの「何となく」態度を決めている国民への働きかけに決め手を欠いていたからだ。

一方、軍備増強を進める改憲派は、中国・北朝鮮・ロシアが「脅威」であるという印象を、日々大手マスメディアのニュースという形で、国民に与え続けている。

新聞と並んでゴールデンアワーにお茶の間のテレビに届くニュースの威力は絶大だ。

国民の多数が「何となく」軍備増強に賛成してしまうのは当然だ。

今後、「何となく」派の国民に対しての働きかけ方を改善しないかぎり、護憲派が形勢挽回することはできないだろう。

2023年6月23日 記

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