―以下本日担当, 元東芝原発技術者の小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 「ウクライナ南部ザポリージャ原発からロシア軍が徐々に離れつつある」というウクライナ国防省の指摘と同時に、ゼレンスキー大統領は「ロシアはザポリージャ原発で局所的な爆発を引き起こす技術的準備ができている。

放射線放出につながる可能性があり、深刻な脅威だ」と指摘した。(TBS NEWS DIG,2023-07-02)

私から言わせれば「何を寝ぼけたことを言っているのか!」だ。

そんなことは昨年の戦争が始まった時に判っていたことだからだ。

原発周辺で戦闘が行われたら、原発が爆破される可能性があるのは当然だ。

むしろ、1年4か月余りも周辺で戦闘が続いていて、爆破されなかったことの方が奇跡的である。

ウクライナ戦争を続けさせようとする米国の傘下にある国際原子力機関(IAEA)ですら「原発周辺を非戦闘区域にしよう」とウクライナとロシアに提案したのに、ロシアと共に提案を無視してきた。

ザポリージャ原発爆破で最も大きな被害を受けるのはウクライナだ。

ロシアに先んじてウクライナがIAEAの提案に賛成を示しても良いはずだ。

今からでも遅くはない。

原発周辺を非戦闘区域にする協議をロシア、IAEAと始めるべきだ。

それは日本にとっても非常に好ましい。

なぜなら、その協議が成功し、国際的に例えば「原発の半径100キロ圏内は戦闘を行ってはいけない」というルールができれば、海岸線に50基以上の原発を並べている日本の国土の大部分が戦闘行為ができない範囲に入るからだ。

2023年7月3日 記

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