―以下本日担当小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 自衛隊の沿革をたどればその前身は「保安隊」さらにその前身は「警察予備隊」である。

従って、自衛隊の誕生はいつかと問えば、警察予備隊が生まれた1950年というのが正しいだろう。

第9条で「戦争放棄」「非武装」を明記している新憲法の施行からわずか3年後のことだった。

約310万人と言われる犠牲者(死亡者)、負傷者は数千万人という被害を経験した国民は「再軍備反対」の大きな声を上げた。

生まれたての警察予備隊の武器はカービン銃(ライフル銃)くらいだったので、政府は国民に対して「警察予備隊は武力ではない」と説明した。

これが最初の嘘だ。

その後、新たに調達する武器・兵器が時と共に強力なものになった。

例えば、戦車が導入された時は「これは戦車ではない。特車だ」と。

軍艦が導入された時は「これは駆逐艦ではなく護衛艦だ」と、次々に嘘をつきながらごまかして来た。

しかし今や、ジェット戦闘機、ミサイル、航空母艦まで保有している。

どう見ても歴然とした武器・兵器の保有であり、憲法違反であることは隠しようがない。

武力の保有は再び戦争に巻き込まれる可能性を高めている。

戦争という大被害を避けるために違憲訴訟を起こせば、裁判官たちは「戦争が迫っている証拠がなく、現実に被害がないから、違憲か否かの判断をする必要がない」という論理で判断しようとしない。

裁判所まで政府の嘘を間接的に擁護している。

国会では圧倒的多数の議席を占める与党が嘘を是認している。

日本の司法・立法・行政の三権はグルになって73年間続いている嘘を守ろうとしている。

戦争を本気で避けようと思う国民はどうすべきかは明らかだろう。

2023年7月5日 記

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