―以下本日担当元東芝原発技術者小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 私が2007年に季刊誌「リプレーザ」の夏号に「原発を並べて自衛戦争はできない」という小論を投稿してから丸16年が過ぎた。

諸所に呼ばれて講演をする際の便利に同小論の抜き刷りを冊子にしてもらい配布をしてきた。

冊子は好評で増し刷りを重ね累積約6万部になる。

この他、静岡県立大学名誉教授・前坂俊之さんの好意により、全文をブログ「地球座」に掲載していただいた。

よって、それなりの数の国民の眼に触れているはずだが、何と、この小論に対するまともな批判は一件も見たことがない。

ならば「原発を並べて自衛戦争はできない」が日本の常識になったかというとそうではない。

実は最近、友人から教えられて、「日米一体化どうなる?」(@TBS NEWSDIG:2023年2月10日(金)

https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/323460?display=1 )と言う番組の録画を観た。

鹿児島県鹿屋の自衛隊基地における日米軍事一体化の実態を報道しているのだが、驚いたことは登場する様々な人物で、日米が一体化して軍事行動を起こした場合における原発の存在について言及する人が一人もいなかったことだ。

原発が存在するかぎり日本は戦争ができないが常識になっていれば、「日米一体化」の是非など議論する必要もないにもかかわらずだ。

他の国はいざ知らず、海岸線に50基以上の原発を並べた日本は絶対に戦争はできないということをこれまで以上に宣伝しなければならないと肝に銘じたしだいだ。

2023年7月27日 記

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