25年ほど前、出向先でインドの合弁相手企業と打ち合わせの為ムンバイ近郊に出張した。

今では月面に探査機を打ち上げて軟着陸させるほどの技術力、経済力を持つ国に成長したインドだが当時のインドでは驚いたことがいくつもあった。

その一つ。

早朝、ホテルから見える海岸(おそらく)の浜辺を見たら何百人ものインド人が横一列で水面に背中を向けてしゃがんでいる。

人間による排泄物の海洋放出だ。

岸田内閣が24日に東電に許可した汚染水の海洋放出と理屈は同じだ。

人間の排泄物は海洋生物の栄養になるかもしれない.

しかしトリチュームの海洋放出は海洋生物、そしてそれを食べた生物を死に追いやりかねない。

「原発はトイレのないマンション」と言われて久しいが電力会社と自公政権は無視したまま再稼働に躍起だ。

トリチューム放射能毒の海洋放出と私がホテルから見た25年前のインドの庶民の汚物の海洋放出とは結果がまるで違う。

海は原発のトイレではない。

漁民の神聖な仕事場をトイレにするな!

中国ならずとも断じて許せない。

私は一昨日から、かつて鰊(にしん)漁で賑わった北前船の終点、江差にいる。

人口減小に歯止めのかからない江差だが本場の江差追分の切々とした民謡を聞いてかろうじて心を癒している。

2023年8月27日

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