沖縄では毎日戦争準備のミサイル基地や戦争を長く続けるため(継戦能力を高める)といって宮古島などで弾薬庫が急ピッチで建設されている。

沖縄県民がどれだけ反対しても聞く耳を持たない岸田は安倍よりよほど悪だ。

今日はそんな岸田自民党の悪政に詩の力で抗議の声をあげている埼玉県川越市の詩人笹木一重さんの詩集「かぜのにおい」(銀河書房)の一部を紹介する。

宮古島の星空

老女も

シュノーケルを楽しめるほどの

穏やかで

何処までも美しい海

夜になると

星明かりが

沖を照らす

悠久の星々の瞬きは

古代遺跡が眠っているかもしれないという波の底に

何を伝えているのか

君に何を語るのか

この美しい離島に

戦いのための基地を作る

不毛な労働のはてに

見上げれば天の川の薄い白い光の帯

銀河鉄道を思わせる流星

果てしない宇宙

の大小さまざまな星々が

時空を止め

疲れた君を包むだろう

命令のまま進む

基地建設に

神聖な御嶽を削られた

島民の嘆きは

君に届いたか

国土と国土の縄張り争いにつきもの

命のやり取りは

国と家族を守るため

とうに覚悟を決めているという

僅かな土の所有権を手放したくない一念

日本人の精神力 気概 魂 意地とは

兵士の卵の君よ

向こうの国の兵士にも国があり家族がいる

あの星の数々の中

どの星に匹敵するのかわからないが

地球も小さな一つの星

遥か別の星から見れば

数えることなどできない星群の中の一つ

兵士の卵の君よ

君は

この地球という小さな星に生かされているひとつの命

奇跡のような自分の命を危うくし

国や家族を守るためと自分に言い聞かせ

想像の翼をへし折り

心を閉ざし

殺し合いもやむなしと

未来を封印する

今夜も星を見上げているか

兵士の卵の君よ

兵士の卵の君よ

辛くはないかい

虚しくはないかい

― 笹木一重 ー

上)宮古島の穏やかで美しい海(2022年11月筆者撮影)

下)陸自宮古駐屯地真ん前の畑で基地反対闘争(撮影筆者)

2023年9月24日 記

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