前回に続いて角田由紀子弁護士による書評ー引用その2ー

軍隊は国民を守らないというのは今や常識である。

著者は「何よりも大切な命と日常生活を一瞬で破壊する戦争と大災害を、共に国の責任において一挙に解決する「平和のレシピ」を提案する」という。

戦争がいかに庶民の日常生活を瞬時に破壊するかはガザやウクライナを見ていれば明らかだ。 

著者は「『軍備でしか平和は作れない、守れない』と主張する人々に、本書の内容、提案、ヒントを手掛かりとして自信をもって正論で対抗してください。」と呼びかける。

 著者の提案の核心は、自衛隊を災害救助即応隊(ジャイロ、Japan international Rescue Organization )に改組するということだ。

これはその名の通り、軍隊ではない。

平時は行政単位に従って各地で防災の仕事につく。

国際的にも災害復興に協力する。

そのために究極の安全保障組織「防災平和省」」を新設する。

時間は限られているのだから、「一刻も早く具体的にこの項目を実現する省庁再編成の国民運動を起こす必要がある」が本書のキーポイントだ。

自衛隊はジャイロに組織替えされるので、自衛隊廃止に伴う失業問題は起きない。

米軍も自衛隊もなくても日本の平和と安全を守れるという著者の主張には説得力がある。

国際情勢を含めて事態を冷静に見れば、敵が攻めてくるなどと考えるのは根拠のない不安でしかないだろう。

 問題は、今の政権を倒してこのような政策を主張する政府を国民が打ち立てることができるかにある。

 近づくかもしれない選挙に向かって野党共闘は見るべき進展がないようだ。

心ある市民は共闘運動で奮闘しているが、既成野党の力を合わせてとなるのかには不安がある。

真剣に平和を求めるのであれば何をすべきかは自ずから明らかであるのに、野党共闘にどこまで頼れるのか。

しかし、この運動に野党を外してというのも現実味がない。

著者の論理を理解したうえで大同団結ができるのか、国民の力が問われている。

「皆の者銃を握るな、手を握れ」と手を握ることの大事さを改めてかみしめた。

―以上 引用終わりー

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