―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 2020年7月31日の厚生労働省の発表によると、「2019年の日本人の平均寿命は女性が87.45歳、男性が81.41歳となり、ともに過去最高を更新した」そうだ。

今年の5月、満82歳に達した私はその男性の平均寿命を突破してしまった。

しかし、この平均値のバラツキが示されていないので、私の臨終がいつ頃になるかはわからない。

今すぐ臨終ではないとしても、残り時間はゼロの可能性があるとなると、「やりたいことは、生きている今の内に」という気持ちが強くなる。

さて、人間ではない憲法第9条にも寿命があるのだろうか?

例えば、「防衛軍を持つ」ことを認める文言が書き加えられたら、第9条の臨終と言っても良いだろう。

1946年11月3日に公布されたから第9条の年齢は77歳の「喜寿」を迎えたところだ。

私より5歳も若い。

それなのに、今の日本の国会の勢力分布を観ていると、衆参両院で改憲派が3分の2を超えており、第9条はまさに「風前の灯」だ。

私は自分の臨終の前に、第9条の臨終は絶対に観たくない。

少なくとも私よりは長生きしてほしい。

欲を言えば、私がいなくなった後も、若い人々が不断の努力によって今の憲法の改悪を防ぎ、戦争ができない日本をつくり、幸せな人生を送ってもらいたい。

今の私がやりたいことは、そのために役立つことだ。

2023年12月25日 記

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