―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―
素人ではなく、軍事の専門家から「ウクライナは近いうちに敗北するだろう」という見解がSNS上で流れ始めた。
その根拠は、最大の支援国であるアメリカの議会がバイデン大統領の提案するウクライナへの軍事支援予算を承認しないからだ。
トランプ氏を今年11月の大統領選挙の候補に推す共和党が反対しているのだ。
バイデン大統領はウクライナの軍事的劣勢の責任はトランプ氏にあると批判をしている。
バイデンVSトランプの争いがどうであれ、ウクライナ戦争はロシアに対するアメリカの代理戦争であることは明白だ。
割を食ったのはウクライナ国民だ。
1945年の日本の敗戦ほどひどい負け方ではなくても、これだけ国民の犠牲・国土の荒廃・インフラストラクチャ―の破壊の末では「下手な敗北」だ。
ロシアの戦車の列がキエフに向かった時に無抵抗で占領させていれば、ウクライナの損害はほとんどゼロのままでありながら、国連の場での交渉の条件は圧倒的にウクライナにとって有利だっただろう。
ゼレンスキー大統領がバイデン大統領とその側近たちの軍事支援の約束を信じ、頼りにして「ロシアに対する勝利」を目指して武力で反撃することを決めた判断に誤りがあった。
アメリカ政府の意図がウクライナ国民を守ることよりも、ロシアの勢力の弱体化であることを見抜けなかったのだ。
上手な敗北のし方を知らない大統領だったことがウクライナの悲劇の原因だ。
2024年2月9日(金)記
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