―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用ー

  「傀儡(かいらい)」などという言葉は日常生活の中ではほとんど使わないが、「操り人形」という意味だ。

横浜駅前広場で音楽をかけながらヴァイオリンを弾く操り人形を見せる外国人の姿を何度か観たことがある。

そういう「傀儡」なら結構だが、「傀儡政権」となると結構ではない。

他国の意志に操縦される政府のことだから。

1945年に第二次世界大戦が終わり、世界の人々が戦争にこりごりしたはずなのに、その後も各地で戦争が起き、今も続いている。

何しろ世界最大の軍事力・経済力・情報力を持つ米国が発展途上の国や地域で対立と武力紛争を生み出し、自国の軍需産業に利益を上げさせている。

そこで利用する常套手段が傀儡政権の樹立だ。

傀儡政権は決して平和をもたらさない。

平和がつくられてしまったら、軍需産業は兵器が売れなくなり儲けることができなくなるから、米国としては軍事的緊張関係が「安定的に続く」ように傀儡政権をコントロールしようとする。

しかし、ここに来て大小の発展途上国が米国の常套手段を見抜いてしまった。

その結果、ウクライナ戦争勃発後の米国の号令によるロシアへの経済制裁に、中国・インド・アフリカ諸国・南米諸国が不同調だ。

米国に同調しても平和が生まれないことを歴史から学んでしまったのだ。

日米合同委員会を通じてコントロールされている日本政府こそ典型的な傀儡政権であることを私たちは気が付かねばならない。

2024年3月6日 記

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