―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―
最近は至る所で鏡が多用されている。
車両のバックミラーや大通りに出る角の球面状の広角ミラーが交通事故防止に役立っている。
しかし、何と言っても最も古くから使われているのは女性の化粧用の鏡だろう。
鏡なしに自分の顔を見るのは物理的に不可能だから鏡は古代から貴重品で、高貴な人の古墳からも銅製の鏡が出土する。
如何に貴重であったかは「三種の神器」の中の一つであることからもわかる。
人間が裸眼では見え難いものを見る道具に「鏡」という字が付くのももっともだ。
科学技術の発達のおかげで顕微鏡とか望遠鏡が発明されて、超ミクロの世界や超遠方の世界が見えるようになったのだ。
残念ながら、人間がどんなに頑張っても見ることのできない世界がある。
それは人の心だ。
ロシアのプーチン、中国の習近平、北朝鮮の金正恩が心の中で今何を考えているかを物理的に視る「鏡」は無い。
それどころか、我が国の岸田首相を始めとする大臣たちが何を考えているかを視る「鏡」も無い。
国会においては、政府に野党議員が質問しても肝心な点になると理由にもならないことを理由に挙げて「お答えを控えさせていただきます」と答えようとしないのが常態化している。
主権者である国民は、自分たちに奉仕すべき大臣たちが何を考えているのか常に監視している必要がある。
物理的な「鏡」は無くとも、一人ひとりが工夫して心の中にそれこそ目には見えない「鏡」を持つべきだ。
2024年3月8日 記
\この記事が気に入ったらぜひSNSでシェアしてください!いいねボタンも押して頂けるとうれしいです!/