ニューヨーク行脚も残り2日となった。
私がこの1か月間滞在しているのはマンハッタンのほぼ中心地のホテルの2階。
毎朝目の前の通りを行き交う通勤者やOpen to publicと書かれたビルの空閑地に作られた休憩スペースで憩う労働者の姿を見ながら過ごしてきた。
人間、人種や言葉、宗教が違っても考えること、願っていることに変わりはない。
言葉を持ち意志を伝えあえる人間が武器を持って殺しあうニュースを毎日目にすると、いかに人間は愚かで残酷な動物か思い知る。
3月11日福島原発事故の記念日にニューヨークで反原発活動をずっと続けている芸術家が開催するアートによる反原発展のレセプションでスピーチを頼まれた。
集まった反原発同志にはアメリカ人もたくさんいたので、つたない英語で話をした。
懇親する中で一人のアメリカ人男性から「第3次世界大戦が起きたらどんな武器が使われると思うか」と聞かれた。
彼は「それは誰も分らない」と言った。
恐らく核兵器の使用を暗示したのだろう。
続けて「もし第4次世界大戦が起きたらどんな兵器が使われると思うか?」と聞いて、直ぐに答えを言った
「石と棒きれだ」と。
レセプションの後、参加者の多くが私の話をもっと聞きたいと言って私のホテルに集まった。
いずれも反原発活動の”怒れる12人の女性”たちだ。
こんな大勢の女性に囲まれたのは生まれて初めて、と話したが実は女子大で120名ほどの授業を受け持っていたことがある。
しかしニューヨークの自立する知的女性の熱気には圧倒された。
全員、バイデン民主党に絶望しCNNは見たくもないという。
彼女たちが日本でNHKの番組を見たらどう思うだろうか、と考えた。
2024年3月13日 記
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