―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 毎日目にする情報の中で一番多いのは何かと考えると、広告が多いように感じる。

新聞の紙面や間に挟み込んであるチラシ、街を歩いていれば様々な看板、バスや電車の吊皮広告、駅構内の掲示板。

最近は大きなディスプレーが動画で広告している。

スマホの画面にもやたらに広告が侵入して来る。

それだけ、広告が各種商品の売り上げに寄与している結果なのだろう。

一方、私も胸と背のゼッケンにメッセージを書いて主張を広告しているつもりなのだが、反応はイマイチだ。

もう8年間も「原発を並べて自衛戦争はできない」という広告を一人デモでしている。

一日歩いて平均一回は賛同と励ましの声をかけてくれる人に出会うが、「新たな戦前」とも言われている日本にしては反応が鈍い。

コンビニで新製品を売り出したとか、スーパーで某食材が安いとか言う広告ならば見た人が「買おうか」と言う気になるのだろう。

しかし、「原発」とか「平和」となると、個人の日常生活と原発の関係は見えないし、戦争中ではないから平和のありがたさも感じない。

で、「何それ?変わった人ね」という感じで通り過ぎて行くのかもしれない。

原発事故が起きれば故郷を失い、戦争に巻き込まれれば、今は空気のように気が付かない平和も一瞬にして失われてしまう。

原発事故の再発や戦争を防ぐことができるのは今しかないのだ。

坂本龍一さんの遺言を忘れず、私は一人デモを続ける。

2024年3月16日 記

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