戦争は人間の本性(闘争心)に起因する、と心理学者のフロイトが言ったとか。
しかし本当だろうか?
確かに人間は他者に対して殺したくなるほど憎しみや恨みを持つことはあるが理性が感情を抑えて大概の場合思いとどまる。
戦争は権力者が始め終わりにするのも権力者だ。
実際に殺し殺されるのはかつては職業軍人、傭兵であり現代では徴兵で駆り出される一般人も加わる。
職業軍人は生活の為、報酬目的で入隊する。
現代戦争は総力戦で多数の一般市民、特に婦女子や子供も犠牲になるがナポレオン戦争までそうではなかった。
先日会津喜多方で、講演会開催に漕ぎつけた立役者でクリスチャンの青野牧師から戊辰戦争、白虎隊で有名な会津若松でお聞きした話を思い起こす。
鶴ヶ城での会津藩士の壮絶な最後は歴史小説家故早乙女貢さんの「会津士魂」に詳しい。
青野牧師のお話しでは、意外なことに戊辰戦争に対し地元の農民は家の焼き討ちにあったり被害はあったものの冷静で、戦いがチャンバラごっこのようにみえたという。
敗残の藩士たちは後に青森県斗南を新天地として開墾に苦労を重ねたが、うまくいかなかった武士も多かった。
そんな旧藩士に目をつけたのが明治新政府で、彼らを会津の警官として雇い自由民権運動潰しに利用したという。
人を殺したり殺されたりするのは結局権力者にお金で操られる民衆である。
戦争が無くては富と権力を維持できない権力者と権力者の流す「悪い隣国から攻められる」の脅かしで生活のために仕方なく利用され協力する我々市民がいて戦争は起こる。
人間の闘争本能とは無関係だ。
この事実に気付けば「外国に攻められる」の脅し文句は権力者の常套句と気が付く。
2024年3月29日 記
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