ー以下小倉志郎さんの寄稿文の引用ー

 世の中には様々な道具がある。

包丁、ハサミ、筆記用具、自転車、自動車、飛行機、パソコン、などの物質的なもの。

あるいは、法律のように文章で出来ている道具もある。

文章にならずとも概念・思想でできている民主主義も人間が使うという意味で道具の一種と見なせるだろう。

それぞれに使い方も様々で、使い方の易しいものから、難しいものまである。

初心者向けのマニュアルがあるものもあるが、全てにあるわけではない。

今、私たちが直面している最大の問題は、一応民主主義国家とされている日本において、民主主義という道具が上手に使われておらず、その弊害に多くの国民が苦しんでいることだ。

使う主体は一人の人間ではなく、私たち全ての国民である。

即ち、私たちの使い方が下手なことが現状の苦しみの原因なのだ。

ならば、使い方が上手になるにはどうすれば良いか?

誰か一人が上手になるだけでは解決しない。

大多数の国民が上手になる必要がある。

それには一人ひとりが日本社会のあり様を正確に認識し、判断力を向上させ、選挙において一票投じる時にその判断力を発揮することが必須である。

社会の動きは速いし常に変化する。

そのあり様を正確に認識するのは一人だけでは不可能だ。

残念なことに、今は大手メディア経由の情報は頼りにならない。

信頼できる人間関係のネットワークを通じての情報交換に頼る他はない。

2024年4月11日 記

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