―以下小倉志郎さんの寄稿文の引用―

 ウクライナ戦争やガザの戦闘を観れば、ミサイル攻撃を武力で守れないことは一目瞭然だと思うのだが、日本では「自衛隊が自分たちを守ってくれるだろう」と漠然と思っている人が大多数だ。

あろうことか、各地の9条の会の会員ですら「専守防衛のためなら自衛隊があってもいいだろう」と言う人が多い。

自民・公明連立政府が猛烈な宣伝攻勢をかけているから、こういう人々が生まれるのもやむを得ない面もある。

しかし、自分が住んでいる地域にミサイルが飛んで来たらどうなるかくらい、ほんの少し想像力を働かせれば判るはずだ。

戸建てであれ、マンションであれ、ミサイルが直撃すれば、先ず自分や家族の命は失われるだろう。

直撃しなくても至近に落ちれば飛び散る爆弾の破片や爆風で家も身体も大被害を被る。

さらに譲って遠方に落ちたとしても、発電所、変電所、送電系統が破壊されれば、上下水道、ガス、電気機器、エレベーター、公共交通機関、情報システムなどあらゆる生活基盤が使えなくなる。

上記の人々はこれを想像できないのだろう。

一方、憲法9条を守って非武装が良いと考える護憲派の人々にも想像力が不足している。

上記のように「想像力が不足している人々が多い」という現実を想像できないのだ。

だから、「憲法9条通り非武装が自分の命と暮らしを守る一番良い方法だ」ということの宣伝に十分力を注がないのだ。

2024年6月12日 記

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