本日の担当は元東芝原発技術者の小倉志郎さんです

―以下小倉さんの投稿記事の引用ー

 2007年に「原発を並べて自衛戦争はできない」という小論文を私が書いて季刊誌「リプレーザ」に投稿してから約15年が経った。その間、その抜き刷り小冊子を5万部以上つくって頒布したり、インターネット上でブログに掲載してもらったりしたが、私の説に対するまともな反論は皆無であった。膨大な量の放射能を溜め込んだ原発が沢山並んでいる領土において、武力衝突が起きたら、環境の放射能汚染によって国民が安心して子どもを産み育てることができる国土が消滅し、国家が滅びる。換言すれば、原発利用と自衛戦争は両立しないという私の説は日本の将来を考える前提条件としても良いだろう。

 しかし、今の日本の自民公明連立政権が進めている政策は、一方では原発利用を続けようとし、もう一方では自衛のためと言って軍備を増強し続けている。こんな矛盾した政策を続けているのはなぜなのか?考えられる理由はお金である。原子力産業も軍需産業も技術的に極めて特殊な分野であり、少数の大企業が独占している。それらの企業からは政権与党に政治献金がなされている。原発利用を止めたり、軍備を止めることはこの政治献金が止まることにつながる。国民生活の安全よりも、入ってくるお金を大事にする政権がこの矛盾する政策を止められるわけがない。ならば、そんな政権は早く交代させねばならないのは当然だ。

2022年3月7日 記 小倉志郎

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