世界連邦政府の樹立は世界平和実現にとって究極の理想ではありますが国家主権の制限を伴うので貪欲極まりない人類はよほど又痛い目にでも合わなければ中々実現しないでしょう。

国連は紛争の処理を話し合いで解決するために設立されましたが

常任理事国の拒否権発動などにより必要な時に求められる機能をはたしていません。

国連軍は国連憲章で既に条文で準備されています(国連憲章第3章43条)が実現していません。朝鮮戦争のときに一度組織されましたが実質的には米軍でした。

人類は綺麗な水や空気といった生活必需資源の枯渇の危険に加えて核の暴発、パンデミック蔓延など、この地球に住めなくなりかねない危機に直面しています。

若い世代の皆さんがこれからの長い人生を平和の中で思い通りに送るために必要なこと、それには経済大国日本の行き過ぎた自由主義、グローバリズムに伴う地球資源の収奪、環境破壊、原子力エネルギー使用にストップをかけることです。しかしそれよりも前に軍事大国日本が戦争に巻き込まれる不安を除去することが何より先決です

日本は1946年新憲法のもと非武装平和を国是として出直しましたがその後歴代保守政権のもと76年の間に世界トップ5に入る軍事大国になってしまいました。改めて日本が世界から認められる真の平和国家として再出発するには世界に先駆けて非武装中立国を体現するしかありません。ミャンマー、アフガニスタンに見られる世界の安全保障環境がいくら不安定でも日本の政府と国民の決断一つあれば明日にも実現できます。

万一これを妨害する国があるならそれこそ独立国に対する「内政干渉」ですから断固跳ね除ければよい。

さて日本政府、外務省、国連を信頼できない理由、として国連にまつわる私の個人的体験をお話します。(本書90~92ページ参照)

9.11が起こるまでニューヨークの国連本部は有料ながら一般客の見学は自由でしたが今ではかなり事前の予約と厳重なセキュリティーチェックが必要です。私は911前も911後も何度も見学していますが国連の庭には有名な平和の鐘があります。鐘とは別にかつて日本の広島で被爆した大きな親鸞聖人像を日本から国連に寄付しましたが特定の宗教的なシンボルはふさわしくないと言って断られ現在ではマンハッタン北部ハドソン川流域のビルの一角に置かれています。私は国連見学の際は聞きとりやすい日本語のガイドをできるだけ選ぶようにしています。ある日、日本人女性ガイドの説明を受けた見学終了後その日本女性ガイドに“国連の使命、施設などの説明は良く分かったが日本の平和憲法の存在についてどうして世界からきている見学者に説明しないのか?”と質問しました。彼女の答えは「特定の国の憲法について国連で触れることは国連の性質上ふさわしくないので日本国憲法第9条に言及するのは禁じられています“でした。 皆さんビックリしませんか?これが世界平和のために設立された国連の実態であり国連外交を大事にするという口先だけの日本の外務省(国連担当は総合外交政策局)がやっていることなのです。せっかくの日本国平和憲法の宣伝・流布の場を自ら放棄(不作為の罪)しているのです。

若い世代の皆さんの「明るい日本の未来を切り拓く」のは自民党の選挙ポスターにいくらそう書いてあっても自民党ではありません。皆さん方自身で本書「自衛隊も米軍も日本にはいらない」を読んで納得して本書提案に沿って非武装中立国家建設と災害救助即応隊ジャイロ創設による災害時にも安心な日本を一緒に作っていくしかありません。

2021年8月21日 記 

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